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バージョン:CS4、CS5
Adobe Illustratorのパフォーマンスは、選択するオプション、ワークフロー、オペレーティングシステムおよびハードウェア設定などの複数の要素によって異なります。下に示すパフォーマンスの改善は、大きいファイルを操作するときに最も効果が現れます。Mac OSとハードウェア設定の最適化により、他のアプリケーションのパフォーマンスも改善されます。
以下の手順を実行する前に、Illustratorの最新バージョン、およびそのバージョンに対するIllustratorのすべての更新がインストールされていることを確認してください。多くの場合、Illustratorの更新にはパフォーマンスに関連する修正または機能拡張が含まれています。現在のバージョンに関する情報および更新は、www.adobe.comにあるAdobeのWebサイトで入手できます。
効率的に動作するようにシステムを設定すると、アプリケーションで使用できるメモリ量が大きくなり、アプリケーションがスムーズに動作するようになります。使用していないアプリケーションを終了するか、重要ではないフォントを無効にすることで、Illustratorのパフォーマンスを改善します。
必要なフォントのみをインストールすると、システムのパフォーマンスと、フォントにアクセスするアプリケーションのパフォーマンスが改善されます。フォントをインストールするごとに、システムが使用するRAMの量が多くなるので、開いているアプリケーションから使用可能なRAMの量が減ります。またアプリケーションがフォントメニューを表示するまでの時間が長くなります。Extensis Suitcaseのようなフォント管理ユーティリティを使用することで、多数のフォントの管理が容易になります。
PostScript非対応プリンターのドライバーはIllustratorとの競合を引き起こす可能性があるので、PostScript対応プリンターのドライバーをMac OSのデフォルトのプリンターに設定することをお勧めします。
注意: この手順を完了するには、PostScript対応プリンターを直接またはネットワーク経由でコンピューターに接続する必要があります。
PostScript対応プリンターをデフォルトのプリンターに設定するには、以下の操作を行います。
デフォルト以外のプリンターからプリントするようにIllustratorを設定するには、以下の操作を行います。
使用するハードウェアは、Illustratorのパフォーマンスに影響を及ぼします。高速なプロセッサーまたはハードディスクドライブを使用すると、Illustratorは情報を高速に処理できます。追加のRAMの搭載、マルチプロセッサーシステムの使用またはドライブの最適化のような他のハードウェア強化を行うと、パフォーマンスが改善される可能性があります。
Illustratorは大量のデータを操作し、多くの計算を実行するので、Illustratorの速度はコンピューターのプロセッサーの速度に大きく左右されます。プロセッサーが高速であるほど、Illustratorは高速に動作します。
IllustratorでRAMが不足した場合は、Illustratorは情報を処理するためにハードディスク領域(つまり、仮想記憶ディスク)を使用します。Illustratorが最も高速に動作するのは、ハードディスクを使用する必要がなく、ファイル情報をメモリ内で処理できる場合です。
ハードディスク上でファイルを追加、削除および移動すると、使用可能な領域は単一の連続したブロックではなくなります。システムが、十分な大きさの連続した領域を取得できない場合は、単一のファイルを断片化し、ハードディスク上の複数の場所に保存します。連続した場所に保存されているファイルに比べて、断片化したファイルはアプリケーションで読み取るのに多くの時間を要します。サードパーティーのディスクユーティリティ(例えば、Norton Utilities)を使用すると、ファイルの断片化を解消し、使用可能なハードディスク領域を最適化できます。
Illustratorはファイルを操作するときに情報を読み書きするので、ファイルを格納しているディスクまたはIllustrator仮想記憶ディスクのアクセス速度が高速なほど、Illustratorはファイル情報を高速に処理できます。Illustratorのパフォーマンスを改善するには、ネットワークサーバー(ネットワークドライブ)またはリムーバブルメディア(例えば、Zipドライブ、フロッピーディスク)のようなアクセス速度の遅いドライブではなく、内蔵ハードディスクドライブのようなアクセス速度の速いドライブに保存したファイルを操作します。リムーバブルメディアは多くの場合、内蔵ハードディスクドライブよりアクセス速度が遅く、破損しやすい傾向があります。
Illustratorファイルをネットワークまたはリムーバブルドライブに保存する場合は、最初にファイルを内蔵ハードディスクに保存し、次にそのファイルを閉じて、Finderを使用してファイルを外付けドライブまたはネットワークドライブにコピーすることをお勧めします。またはAdobe Version Cueを使用してファイルをネットワークに保存することもできます(CS4のみ)。
Illustratorからプリントするときに最高の結果を得るには、PostScript対応プリンターを使用します。ほとんどのPostScript非対応プリンターでは、表示情報、ホストコンピューターのリソースおよび自社独自のプリンタードライバーを使用してプリント情報をプリンターに中継するので、プリントにPostScript対応プリンターより長い時間を要する可能性があります。
Illustratorで作業をする方法、特にアートワークを表示する方法は、Illustratorのパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。表示オプションを変更したり、画像を埋め込む代わりにリンクしたり、仮想記憶ディスクとスタートアップオプションを最適化したりすると、いずれもIllustratorの速度とメモリの使用方法に影響を及ぼす可能性があります。
アウトラインビューではペイント属性は非表示になり、アートワークは塗りつぶされていないパスとして表示されます。アウトラインビューで作業すると、グラデーションやパターンのようなオブジェクトを含む複雑なアートワークの表示が高速化されます。アウトラインビューを使用すると、塗りつぶされた他のオブジェクトの背後に隠れているオブジェクトの編集が容易になります。表示/アウトラインを選択し、ドキュメントをアウトラインモードで表示します。
Illustratorでのアートワークの表示について詳しくは、Illustratorのヘルプを参照してください。
ドキュメントのカスタムビューを作成し、表示メニューからカスタムビューを選択することにより、ビューモード、表示比率、スクロール位置、レイヤーオプションをすばやく変更できます。カスタムビューを作成するには、保存する表示属性を設定し、表示/新規ビューを選択し、新規ビューダイアログボックスに名前を入力します。表示メニューにカスタムビューが表示されます。
手のひらツールを使用してアートボードを移動するときの表示の画質と速度を指定できます。表示画質を指定するには、Illustrator/環境設定/単位と表示画質を選択します。手のひらツールを使用するときの表示画質を向上させるには手のひらツールスライダーを左に移動し、速度を向上させるには右に移動します。
文書の情報パネル
ドキュメント情報パネルには、一般的なファイル情報とオブジェクトの特性が、グラフィックスタイルの数とスタイル名、特色、グラデーション、フォント、配置画像などと共に表示されます。
選択したオブジェクトの情報だけを表示するには、パネルメニューの「選択内容のみ」を選択します。このオプションの選択が解除されている場合は、ドキュメント全体の情報が一覧表示されます。
注意:文書の情報パネルは、情報パネルとは異なります。
ラスタライズ効果の解像度を変化させて、Illustratorのパフォーマンスを最適化することができます。ラスタライズ効果の解像度を変化させるには、効果/ドキュメントのラスタライズ効果の設定を選択し、次のいずれかを実行し、「OK」をクリックします。
レイヤーパネルを使用すると、アートワークを簡単に編成および変更できます。複雑なアートワークまたは高解像度ビットマップイメージを含むレイヤーを非表示にすると、Illustratorの画面の再描画が高速になります。単一のレイヤーを非表示にするには、レイヤー名の左側にある目のアイコンをクリックします。選択したレイヤー以外のすべてのレイヤーを非表示にするには、目のアイコンをOptionキーを押しながらクリックします。
レイヤーパネルでは、最上位レイヤー、ネストしたレイヤー、グループおよびオブジェクトのサムネールを表示できます。Illustratorの画面の再描画を高速にするために、サムネールの数を減らすことができます。
オーバープリントプレビューを使用すると、「インクプレビュー」、つまり描画、透明およびオーバープリントが色分版でどのように表示されるかが近似表示されます。
パフォーマンスを向上させるには、オーバープリントプレビューを使用しないようにします。オーバープリントプレビューを有効または無効にするには、表示/オーバープリントプレビューを選択します。
アートボードはプリント可能なアートワークを収容できる領域を表します。パフォーマンスを最適化するためには、未使用または不要なアートボードを削除する必要があります。
アートボードを管理するには、アートボードパネルを使用します(ウィンドウ/アートボード)。
埋め込まれたビットマップイメージを操作するときに、操作を実行するための十分なRAMがシステムにない場合は、Illustratorはハードディスク領域を仮想記憶ディスクとして使用します。メモリ内の情報へのアクセスよりもハードディスク内の情報へのアクセスの方が時間がかかるので、ハードディスクの一部を仮想メモリとして使用すると、パフォーマンスが低下する可能性があります。Illustratorで操作をするときにより多くのメモリが必要な場合は、より多くのRAMを搭載することをお勧めします。
デフォルトでは、Illustratorはシステムドライブをプライマリ仮想記憶ディスクとして使用します。Illustratorのプライマリ仮想記憶ディスク設定を、使用中の最も高速なハードディスクドライブに変更します。
仮想記憶ディスクの環境設定を変更するには、以下の操作を行います。
注意: Norton UtilitiesまたはTechTool Proのようなディスクユーティリティを使用して、ハードディスクの最適化作業を定期的に行うことをお勧めします。
Adobe Illustratorドキュメントプロファイルには、新規Illustratorドキュメントに表示されるデフォルトパターン、グラデーション、グラフデザイン、カラーおよびカラーライブラリが格納されています。これらのファイルは、新規ドキュメントのズームレベル、ウィンドウサイズ、および環境設定の表示も決定します。Adobe Illustratorの新しいドキュメントプロファイルから不要なスウォッチ、グラデーション、グラフィックスタイルおよびブラシを削除することにより、新規ドキュメントのファイルサイズを最小化できます。
カスタムのドキュメントプロファイルの作成方法については、「Startup Profiles: A great tool to customize your new documents」を参照してください。
テンプレートを使用すると、一般設定とデザイン要素を共有する複数の新規ドキュメントを作成できます。例えば、似たような見かけの名刺を数種類デザインする場合は、必要なアートボードサイズ、ガイドなどの表示設定とプリントオプションを設定したテンプレートを作成します。テンプレートから不要なスウォッチ、シンボル、グラフィックスタイルおよびブラシを削除することにより、新規ドキュメントのファイルサイズを最小化できます。
テンプレートは、ドキュメントプロファイルを作成する代わりとして役立ちます。Illustrator CS4で作成できるドキュメントプロファイルの数には制限がありますが、テンプレートは数に制限なく作成できます。
テンプレートファイルの作成について詳しくは、Illustratorのヘルプを参照してください。
埋め込まれたビットマップイメージ(TIFF、BMPまたはPhotoshop EPSなど)はIllustratorドキュメントのサイズを大幅に増加させ、パフォーマンスを低下させる可能性があります。パフォーマンスを改善するには、ビットマップイメージを配置するときに配置ダイアログボックス内の「リンク」を選択します。「リンク」オプションは、ハードディスク上にある、配置されたイメージを参照します。(サービスビューローで埋め込みイメージが必要とされる場合は、ファイルのコピーを保存し、IllustratorネイティブフォーマットオプションダイアログまたはEPSフォーマットオプションダイアログボックスで「リンクされたファイルを含める」を選択します。)
ドキュメントに、高解像度プレビュー付きのリンクされたEPSイメージが含まれている場合は、アートワークを編集するときにIllustratorによる画面の再描画が低速になる可能性があります。Illustratorで画面の再描画の高速化を有効にするには、低解像度EPSプレビューを使用します。編集/環境設定/ファイル管理とクリップボードを選択し、「リンクされた EPS に低解像度の表示用画像 (プレビュー) を使用」を選択し、「OK」をクリックします。
リンクパネルオプションダイアログボックスには、「DCS 透明のインタラクティブ表示」オプションが含まれています。このオプションが選択されている場合は、リンクパネルでは黄色いアイコンが表示され、リンクされているDCS EPSグラフィックが透明オブジェクトまたはオーバーラップ透明オブジェクトであることを識別します。このオプションにより、リンクされているEPSファイルの透明のインタラクティブ状態がIllustratorで常に判定されるようになるので、パフォーマンスが低下する可能性があります。
「DCS 透明のインタラクティブ表示」オプションを無効にするには、以下の操作を行います。
ナビゲーターパネルでは、ナビゲーションが簡単に実行できるように、現在のアートワークのサムネールビューが表示されます。アートワークの複雑さによっては、変更を加えるたびにサムネールを更新するためにかなりの長さの処理時間を要する可能性があります。複雑なIllustratorドキュメントで画面再描画の速度とパフォーマンスを向上させるには、ウィンドウ/ナビゲーターを隠すを選択してナビゲーターパネルを非表示にします。
使用中のドキュメントの特定の領域をより効率的にズームするために、カスタムビューを設定できます。詳しくは、このドキュメントの「カスタムビュー」の節を参照してください。
「アンチエイリアスアートワーク」オプションを使用すると、オブジェクトの端にあるピクセルの色を、隣接するピクセルの色とブレンドすることにより、テキストとグラフィックがスムージングされます。ただし、このプロセスが原因で、画面の再描画が低速になる可能性があります。このオプションを無効にするには、編集/環境設定/一般を選択し、「アンチエイリアスアートワーク」を選択解除し、「OK」をクリックします。
「単純化」コマンドを使用すると、パス内およびパスシェイプ内のアンカーポイントの数が減り、ファイルサイズが小さくなり、パフォーマンスが向上します。「単純化」コマンドを適用するには、目的のパスまたはオブジェクトを選択し、次にオブジェクト/パス/単純化を選択します。
「単純化」コマンドについて詳しくは、Illustratorのヘルプを参照してください。
スマートガイドを使用すると、他のオブジェクトを基準にしてIllustratorオブジェクトの作成、整列、編集および変形ができます。アートワークの中に多数のオブジェクトが存在する場合は、スマートガイドが表示されるのに時間がかかります。スマートガイドを無効にするには、表示/スマートガイドを選択します。スマートガイドが有効である場合は、チェックマークがコマンドの横に表示されます。
スマートガイドについて詳しくは、Illustratorのヘルプを参照してください。
刷毛ブラシストロークは、塗りつぶされた複数の透明パスの重なりによって形成されています。これらのパスは、Illustrator内での他の塗りつぶされたパスと同様、他の刷毛ブラシパスを含む他のオブジェクトのペイントとインタラクティブ動作します。
大掛かりなアートワークに着手する前に、刷毛ブラシとペイントの動作をおよび経験することをお勧めします。ブラシ属性の変更と再適用を行うと、使用済みのすべてのブラシが再レンダリングされます。
刷毛ブラシを使用する場合は、次の方法で複雑さを緩和し、ドキュメントのファイルサイズを縮小できます。
注意: 内容をラスタライズする前に、オリジナルのアートワークのコピーを保存しておくことをお勧めします。
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