1. ホーム
2. サポート

TechNote

[an error occurred while processing this directive]JavaScript のブラックリストフレームワークについて（Acrobat/Adobe Reader 8-9）

日本語環境での動作保証はしておりませんのでご了承ください。

Adobe Acrobat/Adobe Reader 8.1.7 および 9.2 で導入された JavaScript ブラックリストフレームワークは、特定の JavaScript API の実行に対する詳細なコントロールを提供します。これにより、Acrobat/Adobe Reader に影響を与える可能性のある API を個別にブロックできるため、すべての JavaScript を無効にする必要がありません。ブラックリストの内容は Windows の場合はレジストリに、Macintosh の場合は「FeatureLockdown」フォルダ内に保存されます。Windows 版 Acrobat/Adobe Reader では、企業や学校の管理者向けとアップデータ用のブラックリストが 2 種類用意されています。
※　ブラックリストフレームワークに関する詳細およびその他の機能との連携については、Managing JavaScript Execution in the Acrobat Family of Products*（PDF ファイル、196 KB）を参照してください。

A. ブラックリストの保存場所
B. ブラックリストの使用に関する注意事項
C. 設定方法

Windows
Windows 版 Acrobat/Adobe Reader では、以下の場所にブラックリストを保存します。

管理者向けブラックリスト
以下の場所に保存されるブラックリストは、管理者が追加、修正、削除などの管理を行う必要があります。企業などの管理されたネットワーク内で、利用可能な API をブロックするポリシーを展開する場合に使用します。この場所に保存されたブラックリストは、Acrobat/Adobe Reader のアップデータでは修正されません。
－　HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥Policies¥Adobe¥＜Adobe Acrobat または Acrobat Reader＞¥＜バージョン＞¥FeatureLockDown¥cJavaScriptPerms¥tBlackList

アップデータにより更新されるブラックリスト
この場所に保存されるブラックリストは、API の脆弱性が発見された場合に Acrobat/Adobe Reader アップデートで修正されます。脆弱性を修正するアップデータを適用した場合、この場所のブラックリストに追加されている API が削除されることがあります。
－　HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥Adobe¥＜Adobe Acrobat または Acrobat Reader＞¥＜バージョン＞¥JavaScriptPerms¥tBlackList

※　64 ビット版 Windows では以下の場所に保存されます。
－　HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥Wow6432Node¥Adobe

Macintosh
Macintosh 版 Acrobat/Adobe Reader では、以下の場所にブラックリストを保存します。以下の場所は Acrobat/Adobe Reader のアップデータによりアップデートされます。
－　＜アプリケーションパス＞/Contents/MacOS/Preferences/FeatureLockDown/cJavaScriptPerm/tBlackList

－　ブラックリストの設定は 3D JavaScript に適用されません。

－　Acrobat/Adobe Reader の JavaScript が有効な状態でブラックリストに記載されている JavaScript が実行されると、文書メッセージバーにスクリプトについての警告メッセージが表示されます。この際、ブラックリストに記載されていない JavaScript が含まれていると、記載されていないスクリプトも実行されません。実行されなかった JavaScript は NotAllowedError として JavaScript デバッガコンソールに表示されます。

ブラックリストに含まれる JavaScript が実行された場合の警告メッセージ ：

• 「この文書で使用されている JavaScript は、セキュリティ上の理由により無効になっています。」
  
  
  

－　2 つの場所にブラックリストが保存されている場合、より制限の高い設定が優先されるように動作します。例えば、一方のブラックリストではブロックされていない API もブロック対象として制限されます。

－　既存のワークフローに影響を与えないため、ブラックリストによってブロックされている API は以下のいずれかの条件で実行することも可能です。

• 以下の Windows レジストリキーに格納される、ID で指定された信頼済みの場所にある PDF 文書の JavaScript は実行可能です。信頼済みに指定するファイル、フォルダおよびホストを ID で指定する必要があります。ユーザインターフェースから特権つきの場所を設定すると、特権つきの場所を設定すると、自動的に信頼済みの場所に追加されます。
  －　HKEY_CURRENT_USER¥Software¥Adobe¥＜Adobe Acrobat または Acrobat Reader＞¥＜バージョン＞¥TrustManager¥cTrustedFolders
  －　HKEY_CURRENT_USER¥Software¥Adobe¥＜Adobe Acrobat または Acrobat Reader＞¥＜バージョン＞¥TrustManager¥cTrustedSites¥cUnsafeJavaScript
• 証明済み文書は、発行元を信頼している証明書で署名された特権つき JavaScript は実行することができます。

以下の操作は、コンピュータに管理者権限のあるユーザアカウントでログインする必要があり、Windows レジストリの編集、設定に慣れていない場合は行わないでください。通常、Acrobat/Adobe Reader のレジストリ設定はインストール前に管理者が Adobe Customization Wizard で必要な設定を行ってから配布するか、配布後にスクリプトを実行して設定します。

手動でブラックリストを設定するには、以下の操作を行います。

1. レジストリエディタを起動します。
2. 以下のキーに移動します。
   
   HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥Policies¥Adobe¥＜Adobe Acrobat または Acrobat Reader＞¥＜バージョン＞¥FeatureLockDown¥cJavaScriptPerms
   ※　サブキーに「cJavaScriptPerms」が存在しない場合は作成します。
   
3. 「cJavaScriptPerms」キーを右クリックし、[新規] － [文字列値] を選択します。
4. 値の名前に「tBlackList」と入力します。
5. 「tBlackList」値を右クリックして [修正] を選択します。
6. [値のデータ] テキストボックスにブロックする API を入力します。複数入力する場合はパイプ（|）で区切ります。
   例 ： ＜オブジェクト名＞.＜API 名＞
   Util.CharToByte|App.alert|Collab.getIcon
   
   
   
7. レジストリエディタを終了し、Acrobat/Adobe Reader を再起動します。

関連ドキュメント (Related Records)

文書番号　236204　JavaScript 実行時の動作に関する変更点（Windows 版 Acrobat/Adobe Reader 8-9）

Adobe Reader and Acrobat JavaScript Blacklist Framework*（TechNote cpsid_50431）

サポート情報検索 (Search Support)