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この文書は、Adobe InDesign CS3 と QuarkXPress の文書との互換性について説明します。
InDesign CS3 は、QuarkXPress 3.3 ~ 4.11 ファイルを開くことができます。また、テンプレートファイルや Single Language オプションで保存された QuarkXPress Passport 文書を開くこともできます。QuarkXPress 5.0 については、4.x 互換で保存されたファイルのみサポートしています。
以下の表では、QuarkXPress ファイルを InDesign で開いたときに、文書内で使用されている機能、設定、要素がどのように引き継がれるかを説明しています。
この文書で扱われている InDesign の機能についての詳細は、InDesign ヘルプを参照してください。
○ = サポートしています
△ = 一部制限があります
× = サポートしていません
出力設定と環境設定 |
サポート状況 |
備考 |
オールキャップスのアクセント記号 |
○ |
オールキャップスのアクセント記号はすべて、使用されているフォントによって異なる状態で変換されます。(例えば、QuarkXPress でアセントの下にあるアクセントは InDesign では上に表示されることがあります。) |
フレックススペース幅 |
△ |
フレックススペースは標準 en スペース、半角スペースまたは - (ハイフン)に変換されます。 |
自動カーニング |
× |
InDesign には自動カーニング機能はありません。初期設定のメトリクスカーニングを適用します。 |
標準 em スペース |
× |
InDesign は、標準的な em スペースのみを認識し、それ以外のすべての値は em スペースに変換します。 |
オフセット文字 |
△ |
InDesign は下付き/上付き設定の両方をサポートしていますが、肩付き設定(肩文字)はサポートしていません。肩文字は初期設定の上付きに変換されるか、またはオフセット文字が同様の属性を持っている場合は、下付きに変換されます。 |
垂直距離 |
○ |
InDesign は、QuarkXPress で設定された垂直距離を保持します。 |
行送り値の保持 |
× |
InDesign は、この機能をサポートしません。QuarkXPress でこのオプションを選択しなかった場合と同じようになります。 |
行送りモード |
× |
InDesign はベースライン行送りのみをサポートします。これは QuarkXPress での「タイプセッティング」行送りに相当します。ワードプロセッシング行送り(現在の行のアセントから次の行のアセントまでを測る)はベースライン行送りに変換されます。 |
ツール |
× |
InDesign は、QuarkXPress ドキュメントのツールの環境設定を変換しません。 |
トラップ |
× |
InDesign は、QuarkXPress ドキュメントのトラップ設定と初期設定を変換しません。 |
ページレイアウト機能 |
サポート状況 |
備考 |
ページサイズ |
△ |
非標準的なページサイズは InDesign では QuarkXPress と同じサイズには、ならないことがあります。 |
マスターページアイテム |
○ |
InDesign はマスターページアイテムを文書のページ上のローカルで無効にされたマスターページ項目として変換し、マスターページ項目へのリンクは保持します。 |
ガイド |
○ |
ルーラー、マージン、ベースライングリッドガイドは、InDesign で保持されます。 |
マスターガイド |
△ |
マスターガイドは変換されますが、誤差が生じる場合があります。 |
目次 |
△ |
InDesign は目次の項目をアルファベット順にソートする機能はサポートしていません。 |
ドラッグ&ドロップ編集 |
× |
InDesign は、ドラッグ&ドロップ編集をサポートしていません。 |
ペーストボードの項目 |
○ |
QuarkXPress のペーストボードの項目は InDesign のペーストボードに表示されます。 |
マスターページフレーム |
○
|
見開きページをまたがって配置された画像を保持して開かれます。 |
印刷しない |
○ |
InDesign は、「印刷しない」属性が適用されたオブジェクトを、プリント属性パレット上の「印刷しない」にマークします。 |
文字属性 |
サポート状況 |
備考 |
太字または斜体 |
△ |
1 バイトテキスト(欧文)および 2 バイトテキスト(日本語)の両方で、一部太字や斜体の属性が失われる場合があります。 |
文字のサイズ |
○ |
InDesign は QuarkXPress の文字の大きさを正確に変換します。 |
ベースラインシフト |
○ |
InDesign は手動またはスタイル化されたベースラインシフトをサポートしています。 |
カーニングと字送り |
○ |
QuarkXPress は文字を全角スペースの二百分の一の比率で測定します。InDesign は全角スペースの千分の一を用います。この精度の違いにより、変換された文書のカーニングとトラッキングの値は異なる可能性があります。 |
メジャーパレット内の追加テキストスタイル |
△ |
InDesign はスタイル化されたテキストを表示、またはプリントするために、フォントファイルを参照します。スタイルが適用された QuarkXPress 文書のテキストは、フォントファイルが利用可能な場合のみ、InDesign のフォントスタイルに連結され、変換されます。これらのファイルが利用可能でない場合、テクストはプレーンテクストとして(環境にないフォントとして)、ピンクでハイライト表示されます。 - シャドウスタイルは、InDesign ではサポートされません。 - アウトラインスタイルは、0.25 の線と塗りなしに変換されます。 |
スタイル |
△ |
InDesign は、QuarkXPress を開いた際に、すべての使用・未使用スタイルを変換しますが、別の QuarkXPress 文書からスタイルのみをインポートすることはできません。 |
合字 |
○ |
InDesign は QuarkXPress から合字を変換します。 |
段落属性 |
サポート状況 |
備考 |
段落罫線 |
△ |
InDesign は QuarkXPress の行スタイル、段落罫線に適用されたカラー、シェード、種類を保持しますが、前付き罫線は後付き罫線に変換します。 |
ジャスティファイ機能 |
○ |
InDesign はジャスティファイ機能をサポートします。 |
自動ハイフンの方法 |
× |
QuarkXPress には「標準」、「増補」、「拡張」の自動ハイフン方法がありますが、InDesign は、QuarkXPress の増補設定に最も近いアルゴリズムを用いています。 |
ジャスティファイ設定の実行領域 |
× |
InDesign にはこの機能がありません。したがって、テキストは左に調整されます。 |
カンマと文字のタブ揃え |
○ |
InDesign は、カンマや文字のタブ揃えを変換します。 |
テキストフレーム外側のタブ設定 |
△ |
InDesign はテキストフレームの外に出たタブストップを次の行に回り込ませます。このことにより、タブストップが削除されるまでは行送りに影響が出る可能性があります。 |
ページ番号プレースホルダー、前のページ番号、次のページ番号 |
○ |
InDesign は、これらの属性をそれぞれ自動ページ番号、前のページ番号、次のページ番号、に変換します。 |
ここまでインデント |
○ |
InDesign は、QuarkXPress の「インデント設定キャラクタ」文字を変換し、段落に添った行が適切にインデントされます。 |
次のコラムと次のボックス特殊文字 |
○ |
InDesign はこれらの特殊文字をそれぞれコラムの切れ目、フレームの切れ目の特殊文字に変換します。 |
段落スタイルのキーボードショートカットキー |
△ |
InDesign で、段落スタイルのキーボードショートカットを追加する場合は、以下の組み合わせを使用します。 Windows 版: Alt キー、Shift キー、Ctrl キー、もしくはその 3 つのキーの組み合わせとテンキーの数字キー Macintosh 版: Option キー、Shift キー、Command キーもしくはその 3 つのキーの組み合わせとテンキーの数字キー QuarkXPress で上記以外のキーを使った段落スタイルのキーボードショートカットを作成した場合、InDesign はスタイルに対してショートカットキーを適用できません。 また、InDesign が使用しているショートカットキーと重複する場合についても、ショートカットキーが適用できない場合があります。 |
セクションの切れ目とページ割付 |
○ |
InDesign はセクションの切れ目とページ割付を変換します。 |
スタイル |
△ |
InDesign は QuarkXPress 文書内で定義した段落スタイルが使用/未使用にかかわらず、段落スタイルを変換します。 しかし、QuarkXPress で定義した段落スタイルのみを InDesign に読み込むことはできません。 |
下付き/上付き |
○ |
InDesign は下付きと上付きの値を変換します。 |
肩付き文字 |
× |
InDesign は肩付き文字を変換しませんが、上付きの文字に適用されます。 |
テキスト属性 |
サポート状況 |
備考 |
カーニング・トラッキング値 |
○ |
InDesign は QuarkXPress のカスタムのカーニングとトラッキングの値を変換します。 |
カーニングペアテーブル |
× |
InDesign はカーニングペアテーブルを変換しません。 |
文字の変形 |
○ |
InDesign は QuarkXPress の文字の水平/垂直スケール値を変換します。 |
フォント使用状況ユーティリティ |
○ |
InDesign はフォント検索ユーティリティでフォント使用状況ユーティリティからの情報を表示します。 |
フレーム |
サポート状況 |
備考 |
ベジェフレーム |
○ |
InDesign は変換された QuarkXPress 文書からベジエフレームを変換し、編集できるようにします。 |
回り込み |
△ |
QuarkXPress の回り込み文字は InDesign の「オブジェクトの形で回り込む」で変換します。 変換の際、オブジェクトの回り込み方に違いが発生する可能性がありますが、変換の後 InDesign で希望の回り込みを選択することが可能です。QuarkXPress の回り込みは、オブジェクトの片側に回り込むように設定され、InDesign では両方に回り込むように設定されています。 QuarkXPress のテキストは、テキストの背面にあるオブジェクトには回りこみません。 配置されているオブジェクトが最前面にある場合やテキストボックスが含まれる QuarkXPress ファイルを InDesign で開くと環境設定の「組版」から [テキストの背面にあるオブジェクトを無視] を使用して QuarkXPress ドキュメントが開かれます。 |
ボックス内の行位置 |
○ |
InDesign は垂直方向に揃えられたテキストを変換します。しかし、QuarkXPress におけるような、長方形でなかったり、テキストフレームやテキストラップやコーナーエフェクトに沿わないテキストは垂直に整列しません。この場合、InDesign は上端揃えを適用します。 |
空のフレーム |
○ |
InDesign は段落スタイルが適用された空のテキストフレームをスタイルを変えずに変換します。 |
テキストの傾斜 |
× |
InDesign は傾斜したテキストをプレーンテキストとして変換します(これはテキストを含むフレームではなく、テキスト自体が傾斜している場合です)。 |
オブジェクトと行スタイル |
サポート状況 |
備考 |
ラインツール |
△ |
InDesign のラインの太さは QuarkXPress のラインの太さとは異なります。 |
合成パス |
△ |
合成パスは、InDesign に対応しません。InDesign は、その位置に単純なパスを作ります。情報が失われるのを避けるために、QuarkXPress からパスを解放し(外側のものだけではなく、すべてのパス)、InDesign で合成します。 |
グループ化されたオブジェクト |
△ |
InDesign では印刷されないオブジェクトがある場合、分離される場合があります。 |
重なりの順序 |
△ |
グループ化され重なったアイテムは、InDesign では、異なった積み重ね順で表示されるかもしれません。 |
サポートされていないグラフィックファイル形式 |
× |
PhotoCD やペイント、OS/2 ビットマップは InDesign ではサポートされていません。これらのファイルを含む QuarkXPress 文書を変換しようとすると、警告ボックスが表示されます。これらの画像は、変換の際には無視されます。画像の中に TIFF プレビューがある場合にのみ、プレビューされます。 ディスプレイの環境設定が最大解像度ではなくプロキシになっている場合は、画像がインポートされていなくても、InDesign はプロキシ画像(低解像度ビットマップ)を表示するかもしれません。最大解像度が設定されている場合は、画像は、暗く表示されます。 |
リンクの切れた画像 |
△ |
InDesign は、QuarkXPress 文書から変換されたリンクが見つからないとき、警告を表示します。リンクパレットを用いて、リンクを再リンクしてください。 |
変形されたグラフィック |
△ |
EPS または TIFF の画像を含み、その画像に変形(例えば、拡大・回転・歪み)が加えられたクリッピングパスを含む QuarkExpress ドキュメントを InDesign で開いた場合、InDesign は正確にクリッピングパスの変形を適用できない場合があります。 |
カラー |
サポート状況 |
備考 |
カラースウォッチ |
○ |
InDesign は、ペーストボード上のアイテムに適用されたカラーも含めて、 QuarkXPress 文書のすべての使用・未使用のカラースウォッチをインポートします。 |
HSB |
× |
RGB に適用されます。 |
カラーライブラリ |
△ |
InDesign はカラーライブラリを正確に適用します。 |
Multi-Ink |
△ |
InDesign は Multi-ink を CMYK、または混合インキに変換します。 |
RGB |
○ |
RGB に適用されますが、同じ RGB 値を持つにもかかわらず、異なるカラーで表示される可能性があります。 |
CMYK |
○ |
CMYK に適用されます。 |
プロセスカラー |
○ |
カラーライブラリが異なる可能性があります。 |
スポットカラー |
△ |
InDesign はスポットカラーを画面上の RGB に変換し、RGB 上の色の式をリスト化しますが、スポットカラーを正確に分離します。 |
濃淡 |
△ |
オブジェクトを選択し、カラーパレットのパーセンテージエリアに記入することで、オブジェクトに濃淡を適用するかどうかを決定することができます。 |
グラデーション |
△ |
InDesign は QuarkXPress 4.x 文書の濃淡のあるグラデーションを変換できます。 |
カラーマネージメント |
× |
InDesign と QuarkXPress は異なったカラーマネージメントシステムを使用しているため、変換時、この情報は無視されます。 |
ライブラリ |
× |
InDesign は QuarkXPress のライブラリをインポートできません。 |
XTensions |
× |
以下の XTensions は QuarkXPress 文書の変換に干渉しませんが、 それらの対応付けは QuarkXPress でどのように使われていたかに依存します。 Extensis 社 の QX Tools ALAP の XPert Tools vol. 1 と 2 ALAP の ShadowCaster Em ソフトウェアの Xdata Em ソフトウェアの Xtags サードパーティ製の XTensions で作成されたオブジェクトを含むQuarkXPress 文書は変換されない可能性があります。文書が変換されない場合、オリジナルをチェックし、XTensions で作成されたすべてのオブジェクトを取り除いてください。再度 QuarkXPress 文書を保存し、変換を行ってください。 ※この項目は英語版の情報となります。 |
文書番号 221825 InDesign2.0J(Mac/Win):[Readme] 確認されている問題と制限事項‐QuarkXPressドキュメントの変換
文書番号 219980 QuarkXPress 3.3/4.x 文書を開く際のエラーまたはフリーズのトラブルシューティング(InDesign CS/2.0)
文書番号 223568 QuarkXPress 3.3 ~ 4.11 ファイルを開く(InDesign 2.0/CS)
文書番号 232960 QuarkXPress 3.3 ~ 4.11 ファイルを開く(InDesign CS2)
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最終更新 (Last Update): | 2007-12-07 |
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文書番号 (ID): | 232960 |
プラットフォーム (OS): | Macintosh, Windows |
http://go.adobe.com/kb/ts_232960_ja-jp |