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内容
トラブルシューティングの進め方
始める前に
トラブルシューティングの手順
次に何をするか
この文書は、Adobe InDesign 1.0J の実行中に起こるオペレーティングシステムのエラー(「タイプ * のエラー」、「予期せず終了しました」などのメッセージが表示されるエラー、フリーズ、InDesign が閉じられるなど)の原因究明、およびこれらのエラーの再発防止に役立つ情報を記載しています。
なお、この文書で説明するトラブルシューティングの対象はMac OS のエラーであり InDesign のエラーではありません。
InDesign エラーメッセージには、4 桁の数字とコロンで始まるエラー番号が付記されます。InDesign のエラーが発生したり、ある特定の文書でのみエラーが発生する場合は、弊社 Web サイトのサポートデータベース(http://www.adobe.co.jp/support/tsdb.html)をご覧になるか、弊社テクニカルサポートまでお問い合わせください。
稀に発生するシステムエラーの原因については、特に気にする必要はありません。しかし、エラーが頻繁に起こる場合は、システムまたはアプリケーションに問題がある可能性と、ファイルの破損を引き起こす恐れがあります。オペレーティングシステムは複雑なので、システムエラーのトラブルシューティングも単純ではありません。
この文書トラブルシューティング (パート1)では、システムエラーを解決しやすい手順を挙げています。
これらの手順は、弊社テクニカルサポートがシステムエラーの原因究明に使用しているものです。トラブルシューティングの手順の中には、わかりにくかったり、実行しにくいものもあるため、最も簡単でエラーを解決しやすい手順から先に記載してあります。先に記載されている簡単な方法で問題を解決できなかった場合は、それよりも複雑な方法を行って原因を究明してください。
トラブルシューティングの進め方
はじめに、現状発生しているエラーに再現性があるかどうかを識別することが大切です。
例えば、ある特定のアクション(例:TIFF 画像の印刷、テキストのペーストなど)を 1 つ以上実行して、同じエラーが再現するかどうかを確認します。エラーが不規則に発生する場合は、トラブルシューティング手順を行った後で、エラーが再現しなくなったことを確認できるまで、システムと InDesign を使用してみなければならないので、時間がかかります。エラーに再現性があるかどうか、またはエラーに何らかの発生パターンがあるかどうかを判断するために、発生したすべてのエラーの内容を記録します。例えば、表示されたエラーメッセージ、エラー発生時に開いていたアプリケーション、エラー発生までに実行した操作などを記録します。
エラーの原因を特定するには、さまざまな要素を排除していかなければなりません。最も簡単な方法は、エラーが発生しなくなるまで、ハードウェアとソフトウェアのさまざまな要素を取り除き、使用しているシステムをシンプルにすることです。エラーが発生したタイミングとシステム設定に対する最新の変更内容がわかれば、より速くエラーの原因を特定することができます。
始める前に
この文書を最大限に活用するために、トラブルシューティング手順を、正しい順序で慎重に実行してください。
各手順の実行結果を詳しく記録し、各手順終了後に InDesign を使用してエラーが再現しなくなったかを確認してください。再現性のあるエラーの場合は、エラーが発生したステップを実行して、解決できたかどうかを確認してください。再現性のないエラーの場合は、通常エラーが発生し始める時間よりも長く InDesign での作業を続けることができれば、トラブルシューティング手順で解決できたと判断できます。
<はじめる前の注意>
-トラブルシューティングに必要なものを揃える。
-時間的な余裕があることを確認する。(納期などが迫っているときにはトラブルシューティングを実行しない。)
-すべての重要な文書ファイルとシステムフォルダのバックアップを取っておく。
(重要なファイルや、作成またはインストールしたサードパーティープラグイン、またはユーザ辞書(「*.udc」ファイル)など)
この文書には、比較的リスクの低い手順が記載されていますが、ハードディスク全体をバックアップしておくとより安全です。
ハードディスクをバックアップしてから、システムを変更する作業をはじめる習慣をつけておくと役立ちます。市販のバックアッププログラムを使用して、ファイルをあるハードディスクから別のハードディスク、テープドライブ、複数枚のフロッピーディスク、またはその他のリムーバブルメディアにコピーする方法もあります。
この文書に記載されている手順を実行するために必要なものは、以下のとおりです。
-Mac OS 8.5 以降のバージョンのシステムソフトウェア CD-ROM
-InDesign CD-ROM
-ウイルス検出プログラム
-『Adobe InDesign ユーザーガイド』
-インターネットに接続できる環境
この文書に記載されている手順に関するご質問は、弊社テクニカルサポートまでお問い合わせください。
トラブルシューティングの手順
A. システムが InDesign を起動するために必要な最低限のシステム要件を満たしていることを確認する
現在使用している Macintosh が InDesign を実行するシステムに必要な条件を満たしていない場合は、システムエラーが起こる可能性があります。複雑なファイルやカラーマネジメント機能を使用したり、複数のアプリケーションを同時に起動すると、より多くのハードディスク容量または RAM を必要とします。InDesign の各バージョンでの最小システム構成および推奨システム構成については、InDesign が梱包されている箱の記載を参照するか、下図を参照してください。
InDesign を実行するには、システムソフトウェアに割り当てられるメモリ以外に、InDesign にもメモリを割り当てなければなりません。また、InDesign 文書ファイルを扱えるだけの空き容量がハードディスク上になければなりません。ハードディスクの空き容量がわずかしかない Macintosh で作業すると、アプリケーションおよびシステムソフトウェアの動作が不正になり、クラッシュすることがあります。ハードディスクに十分な空き容量があるかどうかがわからない場合は、作業対象の文書ファイルサイズの 3~5 倍を目安にしてください。なお、文書ファイルのサイズには、リンクされているグラフィックのサイズも含めてください。
Apple 社では、起動ディスク上に最低でも 10 % の空き容量が常にあることを推奨しています。ハードディスク上の使用可能な容量を確認するには、Finder でハードディスクウィンドウの右上隅に示されている値を確認します。
ご使用の Macintosh のシステムソフトウェアのバージョン、搭載されているメモリサイズ、およびシステムソフトウェアが現在使用中のメモリサイズを確認するには、Finder で [アップル]メニューの[このコンピュータについて...]を選択します。ご使用の Macintosh のプロセッサを確認するには、Macintosh に付属のマニュアルを参照してください。
InDesign を起動するために必要なシステム要件
プロセッサ |
システムソフトウェア |
インストールされてる RAM |
PowerPC G3 推奨: PowerPC G4 |
Mac OS 8.6 以降のバージョン |
64 MB(仮想メモリ ON の状態) 128 MB(仮想メモリ OFF の状態) 推奨: 192 MB以上(物理的な RAM) |
B. InDesign に割り当てるメモリを増やす
デフォルトでは、InDesign は約 20MB の RAM を使用するように設定されています。この容量を設定し直して、パフォーマンスを最適化することができます。
以下の手順で割り当てメモリを増やすことができます。
InDesign を起動すると、InDesign はシステムと起動しているその他のアプリケーション、そしてInDesign 自身が使用する推奨メモリ量を除いた、使用可能なメモリを確認します。InDesign は、仮想メモリが ON の状態で 1 MB、OFF の状態で 20 MB のメモリを余分に必要とします。このため、InDesign にメモリを割り当てる際には、余分に必要な容量と、同時に起動するほかのアプリケーションが必要とするメモリ量を考慮しなければなりません。
注意:InDesign のメモリ要求を設定し直しても、InDesign でメモリが不足していると表示される場合は、Macintosh を再起動して、システムメモリをリセットしてください。
C. 定期的にコンピュータを再起動する
Macintosh では、アプリケーションとシステム処理が RAM で実行されています。時間の経過とともに、メモリが断片化したり、一時的に失われることがあります。そのため長時間作業を行うと、新しい処理には、連続したメモリブロックから成る大きいメモリサイズを割り当てられなくなります。
たとえば、あるアプリケーションが終了しても、アプリケーションメモリを完全には解放しない場合には、メモリの一部が使用できなくなります。メモリが断片化したり、失われると、空きメモリのサイズが足りなくてアプリケーションが起動できなくなったり、メモリ内で処理が正しく実行されなくなることがあります。
メモリの断片化と損失を未然に防ぐには、1 日に少なくとも 2 回以上(例えば、午前中と午後に 1 回ずつ)は、Macintosh を再起動することをお勧めします。1 日に多くのアプリケーションを使用する場合は、必要に応じて再起動の回数を増やします。Macintosh を定期的に再起動すると、メモリが断片化したことを示すエラーメッセージが表示されにくくなります。
D. メモリコントロールパネルを標準設定にする
メモリコントロールパネルの設定内容によって、コンピュータのメモリの使い方が変わります。パフォーマンスを最大限に高め、エラーを最小限に抑えるには、メモリコントロールパネルで「仮想メモリ」を「切」、「ディスクキャッシュ」をデフォルトの設定にしてください。「仮想メモリ」を「切」にする以外は、Apple 社が推奨するデフォルト設定と同じです。
メモリコントロールパネルは、以下の手順で設定します。
メモリコントロールパネルを以上のように設定後、システムエラーの発生回数が減少する場合は、以前の設定にシステムエラーの原因となる要素があった可能性があります。例えば、「仮想メモリ」が「入」であると、ハードディスクがの一部がメモリ(RAM)として使用されます。メモリとして使用されるハードディスクのセクタに問題がある場合は、システムがクラッシュする恐れがあります。
E. 不要な機能拡張を無効にする
機能拡張が競合すると、様々なシステムエラーが発生します。何らかのソフトウェアレベルの競合がシステムエラーの原因であるかどうかを判断するには、最小限必要な機能拡張、コントロールパネル、および起動項目だけを有効にして Macintosh を再起動してみます。Apple 社の機能拡張およびコントロールパネル以外は無効にすることが理想的です。
システムに必要ではなくても InDesign上での作業に必要な機能拡張(例:Adobe Type Manager など)については無効にしないでください。ただし、無効にしなかった機能拡張およびコントロールパネルには、システムエラーの要因である可能性が残ります。機能拡張マネージャを使用して機能拡張を無効にするには、以下の手順に従います。
注意:機能拡張のコピーに関するメッセージが表示されたら、[入れ替え]をクリックします。
6. [機能拡張マネージャ]ダイアログボックス(機能拡張マネージャコントロールパネル)を閉じ、Finder で[特別]メニューから[再起動]を選択します。
不要な機能拡張を無効にするとシステムエラーが発生しなくなる場合は、原因がソフトウェアレベルの競合であった可能性が高いと判断できます。どの機能拡張が原因かを特定するには、<文書番号 212692 「一般情報 (Mac): Mac OS 8.x/9.0 で機能拡張をオフにして機能拡張の競合を特定する」>をご参照ください。
F .デスクトップを再構築する
デスクトップを再構築すると、システムソフトウェアが既存のデスクトップファイルすべてを再作成し、現在のディスク情報だけを保存します。システムソフトウェアが作成するこのファイルカタログはユーザには表示されませんが、ディスクの内容、ファイルの場所、およびファイルアイコンを格納します。ハードディスクに新規ファイルをロードするごとに、システムソフトウェアがこのファイルの情報をデスクトップファイルに追加します。デスクトップファイルが損傷すると、アプリケーションとファイルも損傷するか、部分的に上書きされる、アイコンが正しく表示されなくなる、アイコンとフォルダが開くまでにかかる時間が長くなる、などの問題が発生することがあります。
デスクトップを再構築するには、以下の手順を行います。
G. ハードディスクの修復
ハードディスク上に問題がある場合にも、システムエラーが発生します。Apple 社の Disk First Aid ユーティリティは、システムソフトウェアに含まれており、ハードディスク上の問題を探して修復するのに役立ちます。
ハードディスクの修正を行う場合には、必要なファイルなどはあらかじめバックアップをとることをお勧めします。
Disk First Aid を実行するには、以下の手順を行います。
2. Disk First Aid でチェックするディスク上で開いているファイルをすべて閉じます。
3. 「ユーティリティ」フォルダの Disk First Aid アプリケーションのアイコンをダブルクリックします。
4. ハードディスクを選択します。
5. [検証]または[修復]ボタンをクリックして、選択したハードディスクの検証および修復します。
6. ステップ 4 から 5 までを、システムに接続されているハードディスクごとに実行します。
7. [ファイル]メニューから[終了]を選択します。
8. Finder で[アップル]メニューから[コントロールパネル-起動ディスク]を選択します。
9. 表示された[起動ディスク]ダイアログボックス(起動ディスクコントロールパネル)で通常の起動ディスクを選択しmasu.
10. [起動ディスク]ダイアログボックスを閉じます。
11. Finder で[特別]メニューから[再起動]を選択します。
12. 再起動後にシステムソフトウェア CD-ROM を取り出します。
Disk First Aid は、ディスクのファイルシステムに損傷がないかどうかを主に検証します。検出した問題の多くを修復できますが、修復できないこともあります。Disk First Aid について詳しくは、システムソフトウェアに付属のマニュアルを参照してください。
注意:Disk First Aid は、ファイルシステムに関する問題を報告しないことがあります。ボリュームの損傷が激しく、Disk First Aid が問題を修正できなかった場合は、必要に応じてサードパーティ製のユーティリティプログラム(Norton Utilities、MacTools、Symantec Tools for Macintosh、Tech Tools Pro など)を使用することでディスクが修復できる場合があります。
H. ウイルスの検出
最新のウイルス検出ソフトウェア(Disinfectant、SAM など)を使用して、システム上にウイルスがいないかどうかを調べてください。ウイルスに感染することはあまりありませんが、システムエラーなど、システムの異常な動作の原因となる恐れがあります。ウイルス検出ソフトウェアを定期的(例えば、1 日に 1 回)に実行すると、システムソフトウェアの破損を防ぐことができます。ウイルス検出ソフトウェアの実行方法について詳しくは、ご使用のソフトウェアに付属のマニュアルを参照してください。
I. システムにはシステムフォルダを 1 つだけ置く
システム上に複数のシステムフォルダがあると、システムとアプリケーションの動作が不安定になり、ディスクキャッシュの問題、ハードディスクの問題、サードパーティ製ユーティリティとの競合などが発生します。Apple 社では、1 つのボリューム(ハードディスク)にはシステムフォルダを 1 つだけ置くことを推奨しています。システムフォルダのバックアップを保存する場合は、別のボリューム(例えば、フロッピーディスク、リムーバブルディスクドライブ、ネットワークサーバ)に置き、ご使用のコンピュータのハードディスクには置かないでください。
システムフォルダを 1 つだけにするには、以下の手順に従います。(下記方法はOS9.1での作業を記載しています。)
複数のシステムフォルダの削除または統合について詳しくは、Apple 社またはご使用のコンピュータの製造元にお問い合わせください。
J. システムソフトウェアの最新のバージョンをインストールする
Apple 社ではシステムソフトウェアをアップデートすることで、オペレーティングシステムの機能を強化し、アプリケーションとの互換性を高めています。ご使用のシステムソフトウェアの最新のバージョンを使用すると、システムソフトウェアの特定のバージョンに関連するエラーが減る場合があります。ご使用のシステムソフトウェアのバージョンを確認するには、Finder で[アップル]メニューの[このコンピュータについて...]を選択します。
システムソフトウェアのアップデータは、Apple 社の Web サイト(http://www.apple.co.jp)で入手できます。アップデータのインストール方法について詳しくは、Apple 社にお問い合わせください。
K. InDesign を削除および再インストールをおこなう
InDesign を再インストールすると、InDesign アプリケーションと各リソースファイルが破損していない状態に戻せます。InDesign インストーラは、すでにインストールされているファイルの置き換えは行わないので、必ずInDesign を一度削除してから再インストールしてください。
注意:アップデートしたコンポーネントをインストールしていた場合は、InDesign の削除および再インストール後に、必要に応じてアップデートしなおしてください。
InDesign を削除してから再インストールには、次の手順に従います。
次に何をするか
この文書に記載の手順をすべて実行することで、基本的なシステムエラーの原因のほとんどが取り除かれ、システムエラー以外の問題が発生する可能性も減少します。また、InDesign とシステムソフトウェアの最新のリリースが正しくインストールおよび構成されます。
システムエラーの原因が機能拡張の競合またはウイルスであることの特定、デスクトップの再構築、ハードディスクレベルのエラーの有無の検証を行うことができます。多くの場合、これらの要素が原因になって、InDesign 実行中にシステムエラーが発生します。
この文書に記載の手順をすべて実行しても、エラーが発生する場合には、まだ明らかにされていない要素が原因となっている可能性があり、記載の手順よりも複雑な方法でなければ原因を特定、解決できないものと考えられます。
引き続きエラーメッセージが表示される場合は、この文書に記載の各手順を見なおし、記載のとおり正しくすべてのステップを実行したかどうかを確認してください。
正しく実行してある場合は、<文書番号217625:「InDesign 1.x(Mac) : エラーおよびフリーズのトラブルシューティング(パート 2)」>をご参照ください。この文書は、弊社 Web サイトのサポートデータベース(http://www.adobe.co.jp/support/tsdb.html)から入手できます。
この文書に関するご質問は、弊社テクニカルサポートまでお問い合わせください。お問い合わせの際には、発生したエラーのリストをお手元にご用意ください。
Troubleshooting Mac OS Errors and Freezes in Adobe InDesign, Part Two
Files Appear with Generic Icons in the Finder Troubleshooting Guide
Rebuilding the Desktop File General Information
[an error occurred while processing this directive]
最終更新 (Last Update): | 2001-01-26 |
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文書番号 (ID): | 217684 |
プラットフォーム (OS): | Macintosh |
http://go.adobe.com/kb/ts_217684_ja-jp |